
「今のドッグフードが合っていない気がする」「うちの子もしかしてドッグフードアレルギー?」
あなたもこんな風に悩んだことはありませんか?
愛犬が最近になってカラダを掻きはじめたり、下痢や軟便になりやすくなったり…そんな時は不安になりますよね。
そんな飼い主さんに向けて、この記事ではドッグフードアレルギーの症状やアレルギーになりやすい原材料についてまとめています。
ワンちゃんの症状改善やドッグフードの見直しにぜひ役立ててください!
この記事の目次
犬のアレルギーの種類|いくつあるの?

一言でアレルギーといっても、その種類はさまざまです。特によく見られるアレルギーは以下の3つです。
- ノミ・ダニアレルギー
- 食物アレルギー
- アトピー性皮膚炎
このなかでも食物アレルギーはどの犬にとっても身近なものなので要注意です。
ある国産ペットフードメーカーでは、「約40%の犬は食物アレルギーを持っている、もしくは食物アレルギーの可能性がある」という報告もあるんですね。
犬のアレルギーの7つの代表的な症状
アレルギーの症状といえば、「皮膚を痒がる」イメージがありませんか?しかし、実はアレルギーの症状はそれだけではないんです!
- 体を痒がる
- フケが出る
- 抜け毛が多い
- 耳が赤い
- 下痢・軟便
- 発疹(肌が赤くなる)
- 足を舐めたり掻いたりする
上の症状リストを見ても分かると思うのですが、アレルギー症状が特に出やすい箇所は皮膚です。初期症状ではかゆみや発疹などがよく見られます。
しかも、かゆい部分があると、自分で舐めたり掻いたりしてどんどん悪化してしまうんです。あなたのワンちゃんは大丈夫ですか?
こんな症状は食物アレルギーかも!?

先ほど挙げた症状は、アトピー性皮膚炎や食物アレルギーでも共通する症状ですが、実は食物アレルギーにしか見られない症状もあります。
「もしかしてドッグフードが合っていないのかも…」と心配な方は、以下の症状に当てはまるものがないかをチェックしてみてください。
- 下痢や軟便になりやすい(消化器異常)
- 口周り、背中、肛門周辺に症状が出る
- 外耳炎やマラセチアを併発している
- 季節に関係なく症状が出る(通年性)
食物アレルギーが出やすい箇所

犬レンジャイによるここまでの内容まとめ



アレルギーになりやすいドッグフードの原材料

さて、ドッグフードのなかにはアレルギーの原材料になりやすいものと、そうでないものがあります。
そして、アレルギーになりやすい食材というのはある程度決まっているんですね。
- 牛肉(34%)
- 乳製品(17%)
- チキン(15%)
- 小麦(13%)
- 大豆(6%)
※2015年ドイツミュンヘンのルートヴィヒ・マクシミリアン大学の調査結果を参照
アレルギーの原因になりやすい原材料は上記の通りです。
特に毎日食べるドッグフードの原材料はアレルギーの原因になりやすいため、牛肉や穀物は避けてあげるのが無難です。
アレルギー体質の子には、主原料にラム肉・馬肉・鹿肉などのアレルギーになりにくいお肉を使用しているドッグフードを選んであげるのがオススメですよ!
※主原料は原材料の一番上に書かれているもの(原材料は含有量の多いものから記載するよう義務付けられています)
また、上記の食材のほかに、人工添加物や粗悪な原材料がアレルギーの原因になることも。
反対に、「100%無添加の高品質なドッグフードに変えたら症状が治まった!」という声も多いんですね!
なので、添加物を多く含んだ低品質なドッグフードも避けるのがベターです。
アレルギーを起こしやすい犬種

どの犬種もアレルギーになる可能性はありますが、アレルギーになりやすい犬種もいると言われています。
※統計上、アレルギーを発症している犬種に偏りが見られるため
以下の犬種は比較的アレルギーになりやすいため、ドッグフード選びやノミ・ダニ駆除には気を配ってあげたいところです。
- フレンチブルドッグ
- 柴犬
- ミニチュアダックスフンド など
アレルギー発症のメカニズムは犬もヒトも同じ。カラダのなかにある器にアレルギー物質(アレルゲン)をためこみ、溢れ出たときにアレルギー症状を発すると考えられています。
カラダのなかの器は犬によってさまざまで、器が小さいと1回摂取しただけで症状が出てしまうことも。
逆に、大きい器にほんの少しずつしか摂取しなければ、ずっと発症しないで済むことになります。
ドッグフードは毎日食べるものなので、器から溢れでてドッグフードが原因で食物アレルギーになってしまう子が多いのも納得ですよね。
ドッグフードアレルギーの対処法

最後に、ここまでを読んで「うちの子の症状はドッグフードが原因かも・・・」という方への対処法を紹介します。
一番手っ取り早いのは、食物アレルギーの原因となる食材を突き止めることです!
アレルゲンを特定できれば、アレルゲンが含まれていない食事を与えることで症状はピタッと治まるはずです。
それでは一体どのようにしてアレルゲンを特定すればいいのでしょうか?
1つのメニューを長期間与えるとアレルゲンが特定できる

「軽度の痒みやちょっとした発疹だけが見られる…」
こうした比較的症状が軽い場合は、新たに1つのドッグフードを1~3か月ほど与え続けてみる方法があります。
それでアレルギー症状が改善するかどうかで、新しいフードと過去のフードの原材料の違いから、アレルギーの食材を推測することができます。
鶏肉メインのドッグフードからラム肉メインのドッグフードに変えたら症状が治まった。
⇒この場合は「鶏肉がダメだったのかな?」「少なくとも今のドッグフードなら大丈夫!」ということが分かります。
動物病院でアレルギー検査を受ける【名称と費用】
動物病院でも、いくつかの方法でアレルギー物質(アレルゲン)を特定してもらうことができます。
それぞれの検査と費用は以下の通りです。
検査名 | 検査費用 |
被毛検査 | 1500円~ |
そうは検査 | 1500円~ |
セロハンテープ検査 | 1500円~ |
アレルゲン特異的IgE検査 | 15000円~ |
リンパ球反応検査 | 35000円~ |
※上記はあくまで目安です。検査内容や費用は病院ごとに異なります。
アレルギーの原因となる食材を突き止める方法は、単一メニューを使って自分で調べるか、動物病院で診てもらうかの2通りがメインになります。
しかし、現在では動物病院のアレルギー検査の信ぴょう性は低いという声も多いため、ドッグフードを色々と試して原因を探るといった飼い主さんも多いようです。
【結論】ドッグフードアレルギーを疑ったときにすべきこと
「もしかしてドッグフードが合っていないのかな?」「原材料が原因でアレルギー反応が出ているのかも」
こうして不安になったときは、まずは“ドッグフードを変えてみること”がオススメです。
その際は、なるべく主原料が違うドッグフードに変えるようにしましょう。
※今まで添加物を含んだ安いドッグフードを与えていた場合は、100%無添加のドッグフードに変えるのも良いと思います

中身がまったく違うドッグフードに変えたのに症状が治まらない場合は、残念ながらドッグフード以外に原因があるのかもしれません。
しかし、ドッグフードを変えて症状がピタッと治まれば、今までのドッグフードが原因だったと分かりますよね?
なかなかワンちゃんの症状だけで「食物アレルギーだ!」と断定するのは難しいので、まずは毎日食べるドッグフードから見直してあげてはいかがでしょうか?
犬の食物アレルギーに関するQ&A
犬のアレルギー検査ってどんなことをするの?

2017年現在では、血液検査が主流となっているぞ。簡易的なものでは皮膚や被毛の細胞をチェックして調べる方法もあるぞ。
病院ごとに検査内容や金額は異なるので、気になる場合は獣医さんに聞いてみよう!
1つのドッグフードばかりを食べさせるとアレルギーになるって本当?

アレルギー反応はカラダの許容量を超えて、目に見える形であらわれるぞ。
当然、単一のものをずっと食べ続けることで許容量を超えることもあるから、アレルギー体質の子にはドッグフードをローテーションさせてあげるのもオススメだ!
アレルギーを予防するためにはどうすればいいの?

1つは居住環境をキレイに保って、ノミ・ダニアレルギーを防ぐこと。
もう1つは添加物や粗悪な原材料を含まない、良質なドッグフードを選んであげること!
腸内環境を整えてあげるのもオススメよ!(腸は最大の免疫器官なのです)
シニア犬になるほどアレルギーを発症しやすいって本当?

【管理人後記】
トウモロコシ、小麦、大豆・・・アレルゲンの食材リストを見ると、多くのドッグフードで使われている原材料ばかりでビックリしますよね。
しかし、厄介なのはそれだけではありません。ドッグフードにおいては食材とは関係のないところがアレルギーの原因になっているケースもあるんです。
例えば、家畜に与えられている飼料に化学肥料や農薬、除草剤などが使用されている場合。
こうした原材料とは関係のない化学物質も、実はアレルギーの一因となるのです。
実際、チキンアレルギーと診断された犬のなかには、
- チキンを除いたフードを与えても症状は改善しなかった
- しかし、手作り食でチキンを与えたときは症状がでなかった
というケースもあったようです。
こうした犬の健康には本来必要のない添加物や薬品などは、必要以上にカラダに負担をかけることになります。
そのせいで免疫システムが狂い、アトピーやアレルギーの原因になってしまうこともあるんですね。
厄介なことですが、こうした薬品や添加物が使用されているかどうかは、ドッグフードの原材料を一目見ただけでは分かりません。
ドッグフードを選ぶ際には、原材料はもちろん、メーカーや生産者の安全性にも気を配ることが重要だと私は思います。
(日本国内ではドッグフードはいまだに雑貨扱いなので、私は海外産をオススメしますよ!)