
「毛並みがキレイだった頃はもっと可愛く見えたのに…」「散歩のときに他の飼い主さんにボサボサの毛を見られるのが恥ずかしい…」
そんな飼い主さんに向けて、今回は犬の毛並みが悪い原因と王道の改善策を紹介します。
今回紹介するのは、「コレで毛並みが元通りになった!」という声の多い方法なので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
犬の毛並み・毛艶が悪い5つの原因

毛並みが悪くなる原因というのはいくつかあり、その原因ごとによって改善策は異なります。そのため、まずは「なぜ毛並みが悪くなってしまったのか?」を知ることが大切です。
さて、犬の毛並みが悪くなる原因はおもに以下の5つです。
- 日々の栄養が不足している
- ブラッシングが足りていない
- ホルモンの分泌異常
- 寄生虫に感染している
- 皮膚疾患
このなかでも特に原因として多いのが、栄養不足とブラッシング不足です。
この2つをしっかりケアするだけでガラッと毛並みが良くなる子も多いので、心当たりがある方はさっそく今日から改善してあげましょう。
さて、ここからは5つの原因それぞれについて詳しく見ていきます!
【原因1】栄養不足は毛並み・毛艶を悪くする

私たち人間も栄養不足になると、肌がカサカサしたり、毛がパサパサになりますが、これは犬の場合も同じです。
特に犬の毛並みにとって大切な栄養素はタンパク質・脂質・ビタミンの3つです。
【最重要】動物性タンパク質をたっぷり摂らせてあげる

タンパク質は被毛や皮膚をつくる上で最も重要な栄養素で、犬はヒトの3倍以上ものタンパク質を必要とします。
犬の体内に吸収されたタンパク質は、血液や筋肉で消費されたあと、最後に被毛へとたどり着きます。
当然、タンパク質が不足すると被毛まで栄養が行き渡らないため、毛並みがボサボサになったり、毛艶が悪くなってしまうんですね。
そのため、日々の食事には高タンパクのドッグフードを取り入れていくことが大切です(成分表の粗タンパク質25%以上が目安)

ただし、タンパク質ならなんでもいいというわけではなく、チキンやラム肉などに含まれる『動物性タンパク質』をたくさん摂らせてあげることが重要です。
犬は雑食とはいえ、元々は肉食動物なので、小麦やトウモロコシなどの『植物性タンパク質』よりも『動物性タンパク質』を消化吸収することを得意としています。
どれだけ成分表の粗タンパク質が多くても、トウモロコシや品質の悪いお肉がメインのドッグフードでは、消化吸収できずにウンチとして排出され、結果的に栄養不足になってしまうので注意しましょう。

良質な脂質を与えることで毛艶がピカピカに!

ツヤツヤの毛並みにするためには良質な脂質というのも欠かせません。普段与えているフードには良質な脂が使用されていますか?
脂質のなかでも毛並み・毛艶に大きく関係しているのが“必須脂肪酸”と呼ばれるもので、これらは犬のカラダで合成されないため、食事から摂る必要があります。
必須脂肪酸のなかには『オメガ6脂肪酸』と『オメガ3脂肪酸』がありますが、実はこれらのバランスが非常に大切なんですね。
なかなかこれら2つの比率をドッグフードのパッケージから見抜くのは難しいのですが、市販のフードはオメガ6脂肪酸が過剰に含まれ、オメガ3脂肪酸が不足している傾向にあります。
オメガ3脂肪酸が十分に含まれている目安として、原材料に以下のような表記があるかどうかはチェックしておいて損はありません!
- 亜麻仁油
- 魚油(サーモンオイルなど)
- えごま油

亜麻仁油などはコストがかかる良質な油なので、含まれているドッグフード=良質なドッグフードと言えます。
また、ドッグフードに直接こうした油(市販のものでOK)をふりかけるという方法もあります。
亜麻仁油やえごま油は酸化しやすいため、加熱せずにそのまま少量(数滴~スプーン小さじ1杯程度)をフードにふりかけ、開封後は冷蔵庫で保存し1か月以内に使い切るようにしましょう。
ビタミン不足も毛並み・毛艶を悪化させる

各種ビタミンが不足した場合にも、犬の毛並みがボサボサになったり、毛のツヤがなくなったりします。
特に『ビタミンA』や『ビタミンE』は犬の皮膚や被毛を健康に保つためには欠かせない成分です。
ビタミンを補う方法としてサプリメントを使うのも1つの方法ですが、良質なドッグフードを与えていればビタミンは十分に摂れるはずです。
穀物や添加物であふれたドッグフードではなく、新鮮な生肉や魚・野菜やフルーツをたっぷり使用したドッグフードを選べばビタミン不足に悩むことはないでしょう。
(理想的な原材料の例として、以下も参考にしてみてください)

上の画像は『モグワンドッグフード』の原材料です。新鮮なチキンをメインに、野菜やフルーツもたっぷり含まれています。
栄養不足で毛並みや毛艶が悪くなるといった子には、こうした“手作り食に近い原材料”のフードを選ぶことで毛並みが改善されます。
【原因2】ブラッシング不足

犬の毛並みをキレイに保つためには日々のブラッシングも欠かせません。
ブラッシングの重要性は「愛犬をトリミングサロンに預けたとき」のことを思い出すと分かりやすいかと思います。
例えば、トリミングに行くといつも毛並みが良くなって帰ってきますよね?
これはトリミングサロンで上質なシャンプーが使われたり、トリミング技術が高い影響もありますが、根本的な理由は“しっかり汚れを落とし、毛玉やもつれを取り除いてくれたから”です。
ブラッシングだけでも、毛並みや毛艶の見え方はガラッと変わるんですね。

また、ブラッシングで毛についた汚れを取り除かないと、その汚れは皮膚にたまってしまいます。
被毛は皮膚を土台にしているので、皮膚の健康状態が悪化すると毛並みや毛艶も悪くなります。
だから、日々のブラッシングは毛並みや毛艶をキレイに保つためには欠かせないんですね。

ブラッシングには以下のようなメリットもあります。愛犬の健康のために出来る限りブラッシングはしてあげましょう!
- 毛並みをキレイに整える
- 換毛期などの抜けるべき毛を取り除く(体温調節)
- 皮膚の血行促進
- ホコリ・花粉・ノミ・ダニの予防
【原因3】ホルモンの分泌異常

毛が生えたり抜けたりするのにはテストステロン(男性ホルモン)やエストロゲン(女性ホルモン)が関係しています。
これらのホルモンにはコラーゲンの生成や毛艶を保つといった働きがあるんですね。
そのため、ホルモン量が変化する去勢・避妊手術後は毛並みにも変化が現れることがあります。(脱毛が見られるようになった、脱毛部分に毛が生えてきたなど)

また、ホルモン分泌には体内時計が大きくかかわっていることも分かっています。
例えば、明るい時間が長いと体内時計が長くなり、ホルモンの分泌が弱まったりします。
さらに昨今では室内飼育が増えたこともあり、1年中冷暖房が効く環境で暮らすことで季節感がなくなり、1年中ゴワゴワの冬毛の犬も増えているそうです。
そのため、散歩や部屋の換気などを通して、できるだけ季節感を感じられるような生活を送らせてあげることも重要です。

ストレスも毛並みや毛艶を悪くする原因と言われています。
少しでもストレスを発散させてあげられるよう、毎日の散歩も欠かさずに!
【原因4】寄生虫に感染している

寄生虫が皮膚にいることで、違和感や痒みを感じて、皮膚をなめたり引っ掻いたりして毛がボサボサになってしまうケースもあります。
この場合は動物病院での治療が必要なため、痒そうにしている場合は一度獣医さんに見てもらいましょう。
また、『回虫』などの内部寄生虫がいると、栄養を横取りされてしまい、栄養不足から毛並みが悪くなってしまう場合も。
定期的に飲み薬などで駆虫することで、寄生虫から守ってあげましょう。
【原因5】皮膚疾患をわずらっている
最後に、なんらかの皮膚病を患っている影響で毛並みや毛艶が悪くなるケースです。
以下、代表的な皮膚疾患と症状を紹介するので、少しでも心当たりがある場合は一度病院で診てもらいましょう。
ツメダニ症

参照:http://fujimoriah.blog36.fc2.com/blog-entry-205.html
ツメダニ症は『ツメダニ』というダニが皮膚に侵入することで発症します。
感染ルートはすでに感染している他の犬から接触感染するケースがほとんどです。
痒みはそれほど強くありませんが、大量のフケが発生しやすいのが特徴です。
アカラス症(毛包虫症)

参照:http://www.mone-pet.com/
アカラスは『ニキビダニ』に感染することで発症します。
アカラスは特に子犬に多く見られ、皮膚の赤みやフケが全身に広がりやすいのが特徴です。

まとめ
- 動物性タンパク質をたっぷり摂らせてあげる
- 亜麻仁油・サーモンオイルなどが含まれるフードを選ぶ
- 野菜やフルーツが多く含まれるフードを選ぶ
- 毎日のブラッシング
- 毎日の散歩で季節感の維持とストレス発散
- 痒みや発疹がある場合は病院へ
いかがだったでしょうか?今回は犬の毛並みが悪くなる原因と対策についてまとめてみました。
寄生虫や皮膚疾患をのぞけば、多くの場合は栄養不足とブラッシング不足が原因です。さっそく今日からドッグフードの見直しや毎日のブラッシングをしてあげてくださいね。
毛並み・毛艶に関する口コミが良いドッグフードをお探しの方は以下の記事も参考にしてみてください!
【よくある質問】犬のシャンプーの方法や頻度


中・大型犬は月に2~4回、小型犬は月に1~2回が目安です。シャンプーのし過ぎは皮脂を傷つけてしまうため注意してください。
どうしても汚れを落としたい場合はお湯だけで洗い流してあげると、お肌へのダメージも少なく、汚れもしっかり落とすことができます。

お湯の温度は37~38℃が理想的です。私たちヒトからすると少しぬるいと感じる温度がピッタリです。
犬は全身が毛で覆われているため、ヒトのように素早く体温を調節することができません。

できれば“無添加の犬用シャンプー”を使ってあげましょう。人間用のシャンプーのなかには犬にとって刺激が強すぎるものもあります。
また、犬用シャンプーは人間用シャンプーにように法令が厳しく定められておらず、なかには危険な添加物が使用されているものもあります。
そのため、カラダに優しい無添加のもの(舐めても大丈夫)を使ってあげるのが良いと思います。
「犬の毛並み」に関するみんなの悩みと回答

(Q)シニア犬の毛並みが悪いのだけど、なんでですか?ちゃんと高齢犬のフードをあげてるし、ブラッシングもしてるんだけどなぁ…
(A)うちの犬も晩年は全身の毛が薄くなり、尻尾もはげて貧相な姿に…体の新陳代謝が衰えてくると、薄毛になり、体温の保持が難しくなってくるそうです。老化による毛並みの悪化は仕方がないと思います。
(Q)毛並みにツヤがなく、パサパサ感があります。良い知恵をください。
(A)その子の毛質が原因でしたら、それは無理です。そうでない場合は、原因を取り除けば徐々に改善されます。
栄養の場合、一番初めに影響が出て、一番最後に改善されます。毛根に栄養を与えるには毛細血管に十分な栄養を届けることが大切なのでビタミンEが良いですよ。
ちょっと高価ですが、ユベラックがおすすめ。食べ物としては生の馬肉がおすすめです。
防腐剤だらけのドッグフードはやめて、できれば骨付き肉を与えてあげるとワンコも大喜び間違いナシです。
近所のお肉屋さんで分けてもらうといいでしょう。我が家ではほぼ毎日スペアリブを食べさせています。
おかげさまで毛は艶やか、ストレス発散もできてハミガキ効果もあるので、ピッカピカです。口臭もなくなります。
うちは生肉を食べさせていますが、毛並みは良いとトリマーさんに褒めていただいております。
まずはお手元のドッグフードにある「粗タンパク質」と「主原料」をチェックしましょう。
粗タンパク質が25%以上、主原料がチキンなどの新鮮なお肉であれば、タンパク質不足になる可能性は低いはずです。
穀物メインやタンパク質の少ないフードを与えている方は、ぜひこの機会にドッグフードの見直しを!
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